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ジャン・ジャック×竹沢うるま【イベントレポート】 Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

グランブルーという映画をご存知ですか?
潜水器具を使わず、体一つで水中に潜る「フリーダイビング」をモチーフにした娯楽映画で、30年ほど前に大ヒットしました。

映画にはモデルがいて、それが伝説的なフリーダイバーの故ジャック・マイヨール。

ジャックのご子息、ジャン・ジャックもまたフリーダイバーとなり、現在イタリアのエルバ島などで活動しています。

そのジャン・ジャック(以下JJ)が、ただいま日本に滞在中。
1ヶ月に渡り、フリーダイビングの魅力を伝えるイベントを展開しています。

今日のイベントは、JJと相性良さそうな、水中撮影も得意、写真家の竹沢うるまさんがインタビュアーです。

ちなみに会場は鎌倉の長谷、幹線道路から少し奥まった場所にある、とても静かで趣のあるお寺の光則寺。

トークが始まる前から荘厳な気持ちになり、なんとなく口数も少なくなっていく私でした。

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

今、JJを呼びに行っています。
これからトークの始まりです。

ジャン・ジャックが海から学んだこと〜自分を知り、今に生きる

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

早速ですが、JJは今だけを意識しています。
JJの頭の中にあるのは「今」のことだけ。

今のことだけ考えていると心は整い、易くなってきます。

世の中の多くの人は、心配事や怖いと思うことを抱えて生きているのですが、なぜでしょうか?
それは過去にとらわれていたり、未来に起こることを想像して恐れているからです。

でも過去は過去なんです。
未来に起こると想像していることも、本当は起こるかどうかわからないことです。
どちらも観念の中にしか存在しない。
そうすると在るのは「今」だけなんです。

そんな存在しないことより今。
今この瞬間だけを意識する。

JJがそんな風に考えるようになったのには、きっかけがありました。

ジャンジャック、幼少時の記憶

まだ幼い子供の頃、大きな海洋生物のいる水槽へ父に連れられて来られ、

「このプールの中をはじからはじまで泳いでごらん」

と言われたんだとか。
その時のJJ、6歳!

幼いJJには、水槽の中の大きなタコや魚がめちゃくちゃ怖くて、あいつらに食われるんじゃないかと思って絶対やりたくありませんでした。
だけど父がやれって言うから、しょうがないから、言われたとおりにプールに入り、水底にもぐり、泳ぎ始めました。

水中に見えるものに気を取られて、夢中で泳ぎ続けるうちに、頭がコツンと何かに当たります。
なんとそれは反対側のプールの壁でした。

「やった!僕やったよ!」

今だけに集中することで見えてくるもの

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

このように、今見えるものだけに集中して、無我夢中で行動していると、いつの間にか自分が想像もしなかった未来にたどりついています。

行動している間、過去のことも未来のことも意識していない。

これが今だけを考えた結果起こることです。

行動する前に想像していたのとは違う未来に立っているのです。

行動する前にあれこれ考えてもあんまり意味なくて、今に集中して行動することで、とにかく未来に着く。
着いてみた未来には、こわいことなんか別に存在してなかったという、そういうことです。

この項のうるま’まとめ

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

海の中では嫌でも一人になります。
圧倒的に孤独です。

50m先が見えない、場合によっては10m先も見えない世界で、自分ひとりで状況を判断して行動しなくてはなりません。

その時自分を知ることができるのです。
今に集中し、自分を知ります。

個でありながら全体でもあること

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

ちびっこJJが必死で水槽の中を泳いでいる間、気づいたことがあります。

水槽には太陽の光が降り注いでいたのですが、よく見ると、光があたって明るい場所、光が届かず暗い場所が交互に存在していました。

ふと暗い場所に目をやると、そこには海の生物達が集まっていました。
彼らは息を潜めてJJを見つめ、様子を伺っているようです。

「あれ?ひょっとして、僕こわがられてる?」

そう思ったら、何だか急に心がふわっと軽くなっちゃったんだとか。

「僕も彼らもおんなじなんだ!」

エネルギーの粒

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

私も、あなたも、魚も、サンゴも、そこにあるものも、突き詰めれば全ては小さなエネルギーの粒です。
全てが等しいエネルギーの粒。
全ては同じもの。

そう考えると、私は私であると同時に、全体でもあるのです。

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

「個でもあり全体でもある」

この考え方はチベット仏教にも共通しています。
チベット仏教美術の「砂曼荼羅」はその思想が形になったものです。

竹沢うるまさんが「祈り」をテーマにチベット仏教圏を撮影した写真集。砂曼荼羅を撮影した作品が掲載されています。

砂曼荼羅の原料は天然物100%です。
岩や石を砕いて青、白、赤、緑、黄色、5色の小さな砂粒を作り、それを素材にします。
ちなみに5色が表すものは空、風、火、水、土です。

砂曼荼羅が表現するのは人間の心であり、宇宙でもあります。

1週間以上の長い時間をかけて作る砂曼荼羅ですが、できあがった途端にザザザと壊してしまうそうです。

不思議なことに美しい5色の複雑な文様を壊して混ぜると、無彩色の灰色になります。
(でも不思議じゃないような気もします。カメラが目指す明るさは18%グレーですし。)
(究極のニュートラルはグレーになるというのは、感覚的に納得できます。)

灰色に変わった砂は川に流しに行きます。
流した砂は大地に還り、いずれまた砂粒の一つとして登場するのです。
巡る巡る砂粒。

JJの実践するフリーダイビングでは、哲学や、ヨガ・瞑想など東洋的なものもトレーニングに取り入れています。
チベット仏教の世界の捉え方と、フリーダイビングは一見離れているように見えるけど、共通点があるんですね。

面白いです。

「個でもあり全体でもある」という概念は、色んな分野で使われています。
分子生物学の世界でも…。

この本に、その事がわかりやすく書いてあります。
学者なのに叙情的な文章を書く福岡伸一先生。
多数の著作の中でも一押しの一冊です。

死にたい気分の時も、この本を読むと今の自分がいかに奇跡的な貴重な存在なのかドカンと理解できて、気分が軽くなります。一家に一冊置いておきましょう。

意識の力

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

心の持ちよう、意識することについて掘り下げたトークが続きます。
「意識すること」についてうるまさんから一言ありました。

はじめて海に入る時、自分は海中の異分子である。
明らかに異なっているので、魚たちも近づいて来ない。

そこで、考えた。
自分はクラゲであると思うようにした。

それが成功して自分も海の一部となり、そこにあるのが当たり前な存在と認識され、海の生き物達が普通にすぐ近くを通過するようになった。

同じことが人を撮る時にも言える。

「どうやったらあのような人の表情を引き出せるのですか?」
と聞かれるけど、撮影者がその場に溶け込んだ存在になれば、人は構えず、自然な表情を見せるようになる。

これはいい話を聞きました。
街スナップを撮る時、意識してみよう。
何になったと思えばいいかな?
標識とかかな。ショップのウインドウ?信号機?

ジャン・ジャックが教える3段階呼吸法

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

生物は生涯に呼吸する数が少なければ少ないほど、長命になるそうです。

浅い速い呼吸ではなく、深いゆっくりとした呼吸はどうしたらできるようになるのか?

JJがやり方を教えてくれました。

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

呼吸は3段階あります。

  1. 鼻から吐き、鼻から吸う。吐いた時にへそ周りがへこみ、吸った時に膨らむのを感じる。
  2. 次にあばらの間に空気を入れて、ゆっくり吐く。
  3. 次の段階では背中側を膨らませて空気を入れて行き、ゆっくり吐く。

この呼吸法で、大気の中の「気」を自分に取り入れることができるそうです。

実際に全員立ち上がって、この呼吸法を実践してみました。

身につければ深い眠りも得られる呼吸法です。

ジャン・ジャックは日本の海が好き

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

今まで潜った中で、どこの海が好きですか?という質問に答えて、サービスアンサー(笑

冗談でなく日本は南北に長いため、海も豊かな多様性を持っています。
北の海には流氷、南の海にはサンゴ礁。
こんな海を持つ国、他にはありません。
日本の海は、他のどことも似ていない独特の海です。

とは言え海はつながっているので、どの海も同じデス、とマジレスもしていました。

放っておくと、JJとうるまさんがどんだけでも長く喋ってしまうので、今夜の通訳さんはとっても苦労してました(笑

ジャン・ジャックが説くフリーダイビングのコツ

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

話を聞いたり、映像を見ているうちに、すっかりフリーダイビングの世界に魅力されて、私も海に入りたくなって来ました。

いつも荷物の多い私ですが、本当は手ぶらで生きていきたいんです。
タンクを背負わないフリーダイビング、いいなあ…

でもクロールもうまく泳げない私にできるものなのか…?

驚いたことに全く問題ないらしいです。

フリーダイビング、いわゆる素潜りにおいて大事なことは、メンタルが80パーセント
リラックスして入水すれば、上手く行くんだそうです。

さらに我々人間の体の80%は水で出来ています。
元々、水との親和性は高い生き物なのです。

理論的には人間は誰でも、2分間は水中に潜っていられるはずだ、とJJは力説していました。

メディアで目立つ情報が、深度100mまで達したなどの派手なものなので、みんなはそういう強烈なフリーダイビングしか世の中に存在してないんだと誤解しているけど、そんなことはないんです。

それぞれのレベルに応じたフリーダイビングがあり、いずれも間違いなくフリーダイビングなのです。

これを聞いて私は俄然前向きな気持ちになり、早速来週ジムのプールに行って潜水してみよう〜っと、思い始めています。

ジャン・ジャックが自分の中に海があると感じることはあるのか

イベントレポート:ジャン・ジャック✕竹沢うるま Ocean Awareness〜海を想うこと〜 at光則寺 in鎌倉

「野生のイルカと一緒に泳ぐと、いつもの自分では考えられないくらい長く潜っていられるけど、なんでなんでしょうね?」

うるまさんが質問したところ、JJの答えは

「I don’t know」

でした。

で、ドッカンと会場が沸いたところ。

トークイベントを振り返って

あ〜楽しかったです。
ジャンジャックってすごく魅力的な人。

フリーダイビング、できたらとっても気持ちよさそうです。
手ぶらで海に入って、海底までたどり着けるなんてすごいな。
そんなこと可能なんですね。

海から遠い街に住んでますけど、海の近くまで出かけて行って、海が好きな人から海の話を聞くのはゆらゆら快い気分になるものでした。
やっぱり私もご先祖様は魚だったんだな。

本日の使用機材その1 EOS 5D Mark IV

5D mark4は本当に高感度が強いです。ISO感度を思い切って上げてもきれいな画が得られるので、暗い夜のお寺といったシチュエーションで使う時に超安心です。

本日の使用機材その2 TAMRON 大口径標準ズームレンズ SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2 キヤノン用 フルサイズ対応 A032E

でかくて重い大口径レンズだけど、手振れ補正5段分付きで、こちらも暗い夜の撮影に頼もしい機材です。

POSTED COMMENT

  1. わたなべ ゆうじ より:

    いつも思うのですが、読んでいて面白いです。感性は、超若いって感じですね。なんにでも対応できちゃう。行動した報告をお待ちしております。

    • mariko より:

      どうもどうも。いつもお読みいただきありがとうございます。行動したことはほぼ全部記事にしますよ〜。よろしくどうぞ。

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