写真のレタッチはゴールを決めていないと終わりがありません。無限に調整を繰り返し、疲れて時間だけが経っている‥といった事態に陥りがちです。
スマホで撮影した写真をレタッチするためのアプリは数多く存在しています。
多様な雰囲気あるフィルターも用意されていて、フィルターを写真に当てはめてみるだけでも非常に楽しい作業です。
こちらもゴールを決めていないと「どのフィルターにしようかな〜」と取っ替え引っ替えしているうちに混乱してきて、どれがいいんだかわからない〜と迷子状態になることもしばしば。
しかし、レタッチの目的は何でしょう?
スマホで撮った写真を仕事やブログに使うのでしょうか?
であるなら、レタッチのゴールは創作意欲を刺激されるフィルター遣いの技を極めることではありません。
効率的に、短い時間で、撮影した写真のクオリティを上げること、ではないでしょうか。
今回ご紹介するSnapseedは、有料レタッチソフトにも引けを取らない、的確な項目をきめ細かに調整できるレタッチアプリです。
実用的で、実務に必要とする機能がコンパクトにまとまっていて、とても使いやすい。
レタッチの基本を覚えたければSnapseedがぴったりです。
今回は特に「これだけ覚えてればオッケー」という基本項目を厳選しました。
効率的に写真を補正レタッチしたい方は、サクッと読んで実践してみてください。
- 写真を選ぶ
- レタッチのゴールを決める
- レタッチ項目を組み合わせて必要な加工をざっくり計画して実践
- 基本操作に慣れたら他の機能も試して有用なら取り入れる
また、レタッチ項目の中でも特に重要な項目が以下になります。
- 明るさ
- 色温度
- 彩度
- ゆがみ
- 余白
レタッチ作業って楽しいものなので、ポイントを決めていないと、どんどん脇にそれて脱線して、時間ばかりが経ってしまいます。
ゴールを決め、できれば制限時間も決めて取り組むと効率的です。
では、解説して行きます。
Snapseedのインストール
まずは、Snapseedをスマホのアプリインストールメニューで検索し、見つけたらインストールします。
Snapseedは、iPhoneにもAndroidにも対応しているアプリです。
今回はiPhoneの画面を使って操作方法を解説して行きます。
iPhoneのホーム画面の状態。
私は、画像加工系のアプリは全部ひとまとめにしてこんな感じにグループ化しています。
起動し、撮影済み写真を取り込む
スマホのホーム画面のアイコンをタップして起動します。
起動の次は、写真の取込みです。
新たに、Snapseedを使って撮影することもできますし、過去に撮影してスマホの写真ライブラリに残っている画像を使うこともできます。
私は、既に撮影済みでライブラリに残っている写真の加工に使うことが多いです。
画面をタップして、加工する画像を開くための画面にします。
今回はスマホに保存済みの写真から選んでレタッチする方法で進めます。
「端末から開く」を選びましょう。
「端末から開く」を選択すると、写真フォルダーの一覧が表示されますので、ここから、加工する元データの写真を選び出して決定します。
どこから入っていってもよいです。自分にとって見つけやすいルートから探せばよいです。
ちょっと前に撮った写真から選ぶなら「カメラロール」から、直近に撮った写真から探すなら「最後に追加した項目」からなど、見つけやすいやり方で探しましょう。
カメラロールを選びに行くとこんな感じです。
タップして選択すると、こんな画面になります。
写真を見て、どういう写真に仕上げるかゴールをイメージする
最初は「ゴールをイメージする」のが難しいかもしれないです。
何度か操作を繰り返すうちに感覚がつかめて来て、自分にとって心地良いゴールが見えてきます。
まずは、基本操作を試して何回か繰り返し、操作に慣れていきましょう。
ツール画面を開いて画像調整をする
ツール画面を開いて、画像を調整して行きます。
ここで「写真の印象を変える重要なレタッチ項目」を振り返ってみましょう。
1.明るさ
2.色温度
3.彩度
4.ゆがみ
5.余白
この5種類の要素で、元の写真において実現できていない状態があれば、レタッチ作業で調整するという考え方になります。
なので、元の写真の完成度がそこそこ高ければ、全項目作業する必要はありません。必要な分だけやれば充分です。
ということを踏まえて、Snapseedにおける具体的なレタッチ操作を解説します。
明るさの調整
この画像をレタッチでSnapseedを使って、画像調整して行きます。
Snapseedで、明るさの調整に使う項目は以下の通りです。
画像調整>明るさ
画像調整>コントラスト
画像調整>アンビアンス
画像調整>ハイライト
画像調整>シャドウ
明るさ〜色温度など、項目の切り替えは画面に指でタッチして上下にスライドすることで切り替えします。
明るさ調整
明るさは全体的に明るく、または全体的に暗くする調整項目です。プラスで明るく、マイナスで暗くなります。
画面にタッチして右にスライドすればプラス、左にスライドすればマイナスになります。
コントラスト調整
コントラストはプラスにすればメリハリが強くなり、マイナスにすればメリハリが弱くほわっとした写真になります。
こんな感じです。
アンビアンス調整
アンビアンスは光のバランスを整えます。
参考:Snapseedヘルプ
https://support.google.com/snapseed/answer/3111600?hl=ja
アンビアンスは解説が難しい調整項目です。
明るさやコントラスト調整だと全体的に変化するけど、アンビエンスだと明暗差をおもんぱかって調整する感じです。
Snapseedの公式ヘルプを見てもわかったようなわからないような。
逆光時に重宝します。
明暗差によって生まれるドラマ性を損なわず調整できると解釈すればわかりやすいかと思います。
色温度の調整
色温度はプラスにすると赤みがプラスされ、マイナスにすると青みが強くなります。
彩度の調整
彩度はプラスにすると色鮮やかに盛れます。マイナスにするとだんだん色あせて行き、マイナス100%で色情報が完全に失われ、明暗差の情報のみのモノクロ写真になります。
【4】回転を使って水平垂直を整え歪みを取る
回転機能はこんな写真で使用します。
水平、垂直が傾いている元写真。
これをSnapseedに取り込んで、ツール>回転を選択。
なんということでしょう!
Snapseedが自動的に傾き修正をしてくれました!
自分では何も操作していないんですよ。
上部に「傾き調整+ 0.70°」と表示されており、アプリが自動で判断して傾きを直してくれたことがわかります。
この写真のように、縦横の傾きが目立つ写真の場合は「回転」メニューを選んだだけで補正されるのですね。すごいです。
AIの力でしょうか。さすがはGoogleです。
【5】バランスの良い画角に切り抜く
傾きは修正されたのですが、写真自体に不要な要素があると、私は判断しました。
そこで上下をカットすることにしました。
カットするためには、ツールの「切り抜き」機能を使います。
切り抜きでは、正方形や4:3などいろいろな画角が用意されていますが、今回は、上下をカットしたいので、
「フリー」を選びます。
フリーを選んでレをタップすると、確定して下記のようにカットされました。
不要な明るい部分がなくなって中央の作業スペースに視線が集中するようになり、満足です。
レタッチはこれで終わりなので、保存しましょう。
「エクスポート」をタッチします。
すると、下記のような保存メニュー画面になります。
ここで「エクスポート」を選べば、レタッチ画像が写真フォルダに保存される仕組みです。
元データは残っていますので、また元データから編集し直すこともできます。
完成、活用
レタッチ用のアプリは様々な製品がリリースされていますが、Snapseedは修正や補正作業がとてもやりやすいです。Googleの知見が盛り込まれているからでしょうか。
どのアプリがよいのか迷われているならSnapseedを使ってみてください。
レタッチ後の保存形式としては写真フォルダに保存するやり方の他、直接TwitterやFacebook、MessengerやLINEなどに投稿することもできます。
とっても便利なSnapseed、ぜひ使ってみてください。
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