こんにちは、ものの見方をガラリと変えて、傑作を作り出したいキュビズム系写真家のちゃんまりです。
この記事では、Photoshopを使ったアーティスティックな白黒✕カラー写真の仕上げ方を解説します。
カラー写真全体白黒にして、一部だけに元のカラーを残すといった作品を見たことがありませんか?アート写真表現の一つですが、レタッチソフトのPhotoshopを使うと、簡単に作ることができます。
Photoshopだと簡単なのですが、lightroomやカメラメーカー添付のレタッチソフトで実践するのは、難しいです。
それでは、写真全体を白黒にし、一部にカラーを残す方法を解説します。
以下が作業全体の手順です。
- Photoshopで写真を読み込む
- 白黒レイヤーをかける
- レイヤーマスクで色を戻したい場所だけ黒くする
- レイヤーマスクで黒くした場所だけカラーに戻る
黒い場所=マスク=「フィルターが無効な部分」 となります。
黒いマスクで隠して、白黒フィルターが無効になるので、
隠した部分だけがカラーになる、
という仕組みです。
ところで、目的の場所を黒くする方法はいろいろあります。
- ブラシで塗って黒くする
- Photoshopの選択メニューで範囲選択し「選択とマスク」を使って一気に黒くする
などなど。
加工したい場所の形状により、最適な方法が変わってくるので、正解は一つではないです。
今回加工する元の写真として、以下の写真を選んでみました。
ポストの赤だけ残して、白黒写真に加工してみます。
今回選んだ写真の場合は、選択範囲が大きくて、境界線がはっきりしています。この場合はブラシで塗るより、色や境界線を基準に自動選択して「選択とマスク」で一気に黒くする方が早いです。
ではやってみましょう。
Photoshopで写真を読み込む
Adobeのフォトプランを利用していて、写真の管理はLightroomを使っていて、LightroomからPhotoshopに写真を読み込む場合の操作を説明しますね。
Lightroomの現像画面で右ボタンクリックするとウインドウが開きます。「他のツールで編集」を選択すると、さらにウインドウが開くので「Adobe Photoshop 2020で編集」を選びます。
白黒レイヤーをかける
Photoshopで写真が開けましたら、レイヤーウィンドウで白黒レイヤーをかけます。
フィルターの種類を選ぶウインドウが出るので「白黒‥」を選びます。
同時に開く、下記の属性・色調補正ウインドウは>>をクリックして閉じてください。
レイヤーマスクで色を戻したい場所だけ黒くする
Photoshopでレイヤーウィンドウを見てください。もし見えてなければF7をクリックしてください。
元写真のレイヤーをクリックしてアクティブにします。
写真の周りが白くなっていればアクティブです。
(アクティブというのは、「今そのレイヤーを選んでいますよ」ということです)
Photoshop画面最上部のメニューバーの「選択範囲」から「被写体を選択」を選びます。
コントラストや境界線がはっきりしている場合は、「被写体を選択」を使うと秒速で目的の範囲を選択できます。
見てください。狙ったポスト部分だけが選択されています。
この状態でメニューバーの「選択範囲」から「選択とマスク」を選びます。
下のように選択とマスクのウインドウが表示されます。
見やすいように「表示」を「オーバーレイ」にしましょう。
↓こうなります
ここで、カラー:の横の「表示」を見てください。「マスク範囲」にチェックが入っていますね。赤い部分がマスク範囲になっているということです。
しかし、今回の場合、マスクをかけたいのは背景部分ではなく、ポストの方です。
白黒フィルターに対して、ポストにマスクをかけてポストの色を残したいのです。
今とは逆の状態にしたいわけです。
選択とマスクウインドウの下の方に「反転」という項目があります。
反転をクリックしてください。
マスク範囲が反転して、ポストにマスクがかかったようです。この状態でOKします。
OKするとこうなります。
全体が白黒で、狙ったポストの赤だけカラーが残っている、白黒✕パートカラーの作品ができました。
強調したい被写体だけ色を残して、それ以外をモノクロにすると、印象的で個性的な作品に仕上がります。ご自身の感性に合せてPhotoshopを活用してみてください。