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足し算の時代は終わった。これからは引き算で行動する時代。

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これからは、引き算で考えたり、決めたり、行動していく時代なんだと、ふと思った。

きっかけは、先日読んでいて気になった、新聞記事。
最近、食の世界で大豆で肉の味を再現する「大豆ミート」なるものが人気なんだけど、その大豆ミート人気の背景にある、消費者志向の変化についての専門家のコメント。

記事引用しますね。

サプリメントを取るような『足し算の健康志向』ではなく、最近は、
体に合わない肉を控えるなど『引き算の健康志向』が消費者の間で増えている。
読売新聞 2018.7.10

「引き算の健康志向」

これって、食べ物だけでなく、カメラや、その他の分野にも共通して言えることなんじゃないかな、と思いました。
どういうことか説明するね。

カメラや家電も引き算で製品開発するべきじゃない?

一眼レフのカメラってものすごくたくさんの機能を持っていて、全然使いこなせていないんだけど、それは私だけではなくて、大抵の人は多くの機能中の1割程度しか使っていないらしい。

先の大豆ミート理論で言えば、足し算思想の成れの果てが、この状況を招いたのではないかと思うんだ。

この原因って、多分、推測だけど、カメラメーカーが何を目指したらいいかわからなくなっていて、ユーザーアンケートで出た意見を元に作ったり、株主に説明するために競合他社より少しでも上の機能を増やしたり、といった選択を重ねてきた結果なんじゃないかと思うんです。

あの人に求められる機能も入れよう、この人に求められる機能も入れよう、と万人受けを狙ってあれもこれもと機能を盛ったところ、仕上がったのは誰も喜ばない微妙な製品だったのではないかと。

万人に喜ばれることを目指したのに、誰にも喜ばれないものが出来上がってしまった..

あれこれ詰め込んだフラッグシップ機は、21世紀的にはもはや優れた機種とは言えないんじゃないかと思うんです。

良い製品の概念は、これまでとは変わった..と思う。

どんな風に変わったかというとですね。

相手の時間を奪わないことが何より大事

ここへ来て、世の中、お金より大事なものがあるという方向にシフトして来たと思うんですよね。

お金より大事なものって何か?
お金より大事なのは総量に限りのある、有限資産です。
大事な有限資産って何か?

時間だよね。

時間は誰にとっても限りある資産。
お金は増やすことができるけど、時間はどう頑張っても増やせない。

だから、今世の中は、相手の時間を奪わないことが何より大事な、最高の礼節という方向に考え方に変わってきている。

「相手の時間を使わせるのは、失礼なことだ」
って、みんな気づいてきちゃってる。

製品開発にも、その気分を取り込んでいかないと、もう売れないと思うんです。

なので、これから先のフラッグシップ機は

「いかに早く目的に到達できるか」

で製品の良し悪しが決まるんじゃないかな。

必要なものしか欲しくないのだ

素早く目的に到達するためには、必要のない機能は削ってあることが大事です。
無駄な要素は加速の妨げになります。

で、ここ重要なんだけど、必要な機能は個人によって違うんだよね。

満艦飾の全部乗せ、みたいな製品やサービスに対するニーズはどんどん減って来てると思う。

全員にオススメの商品、なんて存在しない。

例えばスポーツクラブの世界なんかにも、そういう動きあると思うんだ。
プールもスタジオもマシンジムもある総合スポーツクラブが従来の姿だけど、今はトランポリンに特化したり、暗闇ボクシングに特化したり、といった単品特化型のスタイルが登場して、人気を集めてる。

今はもうみんなピンポイントで選択したいんだよ。

だから、大量生産によるコストダウンで利益を得られる時代じゃないんだよね。
カスタム、個別対応、オリジナル仕様?
とにかく、個人の個性に最適化したものが求められてる。

そういった意味では、PhotoshopとかIllustratorとかも、機能てんこ盛りすぎて、全ての機能を使いこなしてる人って多分誰もいないし、製品スタイルとしては前時代的かもしれないですね。

デファクトスタンダードだから使っているけど、データとして汎用性と互換性があって、もっとシンプルで軽くて直感的に使えるアプリが登場すれば、みんなそっちに乗り換えたいよね。

欧米発のメーカーは結構その辺りの空気を感じ取ってシンプルな製品のリリースをしている気がします。

ダイソンの空気清浄機を使う機会があったんだけど、マニュアルなんてないもんね。
でもそんなのなくても直感的に使いこなせたよ。

ユーザーが使い始める姿、使っている姿までイメージして製品全体が設計されていることを実感した。
まあ、空気清浄機はカメラに比べたら相当シンプルにできる性質の製品なので、無条件に同列には語れないとは思う。

まとめ

いろんな場面で言われるけど、近視眼的に考えるのではなく、ものづくりにおいても、発信においても、大事なのは「到達したい未来」をイメージすることなんだと思う。

そのためには、普段から自分の感性、感受性をないがしろにしないようにすることが重要じゃないかな。

我慢は禁物、空気読んで忖度してもいいけど、後でどこかで本音を吐き出しておいた方がいい。
自分の感性、大事に育てよう。

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ちゃんまり
東京在住・国際ポートレート協会認定プロフェッショナルポートレートフォトグラファー ご相談ご依頼はお気軽にどうぞ。

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