こんにちは、ちゃんまりです。
私が参加するフォトクラブ東京INFINITY(インフィニティ)のグループ写真展『街』が2022年4/28(木)に終了しました。
展示期間は1週間。とはいえ準備に1年半ほどの期間をかけており、「ああ1つのプロジェクトを作り上げて終えることができた‥」という感慨があります。
はじめて企画から展示まで自分ごととして考えて行動してきたため、達成感が半端ないです。とても充実した時間と体験でした。
この記事では、写真展を成功させるために考えたこと、経験したこと、実行プロセスなどを振り返ってまとめました。
写真展のやり方に詳しくなっった!ノウハウも貯まりました!
写真展をするということには、手間もお金もかかります。しかし今回、かけた手間とお金以上に学びと大きな感動があり、大満足です。
お読みいただければ、写真展の開き方や写真展から得られるものを追体験できますよ。
写真展『街』の概要
写真展『街』は、フォトクラブ東京INFINITYが発足10周年の記念に開催した写真展です。
東京INFINITYの会員は2022年現在で37名と、フォトクラブとしては大所帯。なので全員の作品を展示するためには、ある程度の広さのギャラリーが必要です。
東京都内でこうした条件を満たす会場は限られています。数少ない候補から我々が選んだのは、東京メトロ銀座線・京橋駅近くにある富士フォトギャラリー銀座です。
富士フォトギャラリー銀座にはスペース1、スペース2、スペース3の3つの部屋があり、単独で使うこともすべての部屋をまとめて借りることもできます。
我々は3つのスペースをすべて借り、展示に挑みました。
過去の写真展と今回の『街』写真展の違い
INFINITYは2年に1回写真展を開きます。私は2016年から会員になっていて、これまでに3つの写真展を経験してきました。
・2017年 NAGARE @品川キヤノン オープンギャラリー2
・2019年 KEHAI @富士フォトギャラリー銀座
・2021年〜2022年 MY HOME @品川キヤノン オープンギャラリー2
↓以下は2021年〜2022年 品川キヤノン オープンギャラリー2で開催した写真展『MY HOME』の看板。
上記の過去3つの写真展においては、今回の『街』写真展とは異なり、顧問の先生が作品のレイアウトなどのディレクションを担当しました。
なぜ過去展示では顧問がディレクションしたのか
なぜ過去の展示会では、顧問がディレクションをしてくれたのでしょうか。
その理由は、「失敗できなかったから」です。
過去2回の写真展の会場はキヤノンのオープンギャラリー2です。実はキヤノン オープンギャラリーでの展示は、公募展となっています。
公募展とは、審査に通ると出展料を支払わずに出展できる、公に募集がある展示のことです。公募展の場合は、ありがたいことにギャラリーレンタル費用はかかりません。
ただし、他の候補者と戦って公募審査に通らなくてはなりません。審査に通るためには、
・作品の質
・テーマの興味深さ
・斬新さ
など、審査する方に評価される何らかの要素が必要です。
テーマの魅力が伝わるかどうかは、ポートフォリオの作り方次第でしょう。(ポートフォリオとは作品を集めたブックのことです。)
つまり公募で選ばれるために重要なのが、魅力的なポートフォリオを作ること。
そのため、個展を何度も経験して写真展に精通している顧問の小澤太一先生に、作品のレクトや、テーマ決め、ポートフォリオの作成といった公募を勝ち抜くポートフォリオ作りのディレクションを一任したというわけです。
その結果、我々は公募を勝ち抜き、「NAGARE」「MY HOME」という2つの写真展を開催することができました。
今回の写真展『街』は自分でディレクション
いっぽう、今回の写真展『街』では、以下のような展示の肝となるディレクションは撮影者本人がやりました。
・作品のセレクト
・どんな順番で展示するか
・どんな額装で
・どんな風に見せるか
顧問に全面的に依存するのではなく、自分でテーマを見つけて、自分の責任で作品を仕上げて、お客様に見ていただく。
このように、始まりから最後まで、自分で考えて自分で作ることを体験し、学びを得ることが、今回の『街』写真展の狙いでもありました。
写真展『街』の裏テーマは「自立」なんです。
自己決定して作り上げた写真展の感想
自分で立ち上げて、自分で展示の形を作っていく写真展をやってみて、私は大きな充足感を得ました。
本当にやって良かった‥しみじみ満足です。
自己肯定感が上がった
副次的な効果で、自己肯定感も上がりました。
実を言うと、過去の展示では、友人知人に案内を出して、来訪して見てもらうことに何か後ろめたさがありました。
今思えば、「自分で全部作っていない」のに、自分の責任で人に足を運ばせることに何らかのやましさを感じていたのだと思います。
今回の展示を経て、私は「ぶかっこうでも自分で作ってみたい人間」なんだな、と自覚しました。
自分が「良いこと」だと思っていることを行動に移せると、こんなにすっきりして、爽やかで、自己肯定感が上がるんですねーーー。
とは言え、完全に自分だけで作り上げたわけではありません。
仲間と一緒にやるのが大事
同時期に一緒に活動する仲間がいて、仲間が頑張っている姿を見ることで、私のモチベーションは引き上げられました。
必要な知識やノウハウも、仲間が教えてくれたので、全部自分で調べずに済みました。
・仲間との対話
・同じ目標に向かって同じタイミングで試行錯誤すること
・仲間からのサポート
このように、仲間がいることで得られることが、私の行動を後押しし、幸福感や自己効用感を押し上げてくれたわけです。1人で黙々とやるより、仲間と一緒にやる方が好きです。
写真展開催までの実務プロセス
つづいて、開催までの実務プロセスを振り返ります。約1年半と期間が長いので、初期・中期・後期に分けてお伝えしますね。
写真展までの道【初期】立ち上げの時期
まずは立ち上げ段階でやってきたことです。
10周年の写真展をやるかやらないか民主的に決定
そもそも10周年の写真展をやるかやらないか?も、会員にアンケートを取って決めたんです。「やりたくない」という人が多ければやっていなかったです。
開催時期を民主的に決める
10周年の年が2022年というのは動かせないですが、1月か、前半か、後半か、はこれまたアンケートを取っておおまかなところを決めました。
展示の形を民主的に決める
枚数やサイズが自由、各自なるべく同じ広さの展示スペースにし、統一テーマを作る、といった展示の形も民主的にアンケートを取って決めます。
リーダーが会場を予約する
民意を元に決めた展示計画を形にするため、最初に実行したのは会場の予約です。
我々は所属会員30人以上と、フォトクラブとしては大所帯です。なので全員の作品を展示するなら、利用可能なギャラリーは限られるのです。
条件をクリアする会場として、過去に使ったことがある富士フォトギャラリー銀座が候補に上がりました。
富士フォトギャラリー銀座という写真展会場は銀座駅チカで交通至便、土日も営業しており、使い勝手のいい会場です。そのため人気が高く、なかなか予約が取れないギャラリーでした。(コロナ禍で少し風向きが変わったようではありますが‥)なので、まず会場を押さえました。
これが2020年末〜2021年初めくらいのことです。ちょうど開催の1年半ほど前ですね。
写真展の統一テーマ決め
次に、写真展の統一テーマを決めます。これには、3段階のプロセスを踏みました。
1.全会員からアンケートによりテーマ案募集
2.出された案から顧問が5つ選出
3.会員の投票で5案から1つを選定
ちなみに、最終案には下記の5候補が上がっていました。
・朝と夕の光をとらえて
・揺らぐ
・街
・人
・故郷
『街』以外が選ばれていたら、どんな感じの展示になっていたんでしょうね?会期を終えた今振り返ってみても、私はやっぱり『街』が選ばれて良かったなと思います。
写真展運営委員会発足
2021年に入り、写真展運営委員会が発足しました。委員会のメンバーは6人。
進め方や方針を委員のZoomミーティングで話し合って決めて、決定事項を会員にお知らせする流れを作りました。
写真展運営委員の仕事には以下のようなものがあります。
・スケジュール調整
・会計
・外注先と折衝(ギャラリー・DMデザイナー ・設営業者など)
・ノウハウの周知
・Facebookグループの運営
・会員一同としての文書づくり
写真展までの道【中期】拡げて揉んで作る時期
つづいて、写真展準備期間の中程でやってきたことをお伝えします。
個人のコンセプトづくり
写真展運営委員が重要視したことが、会員それぞれの展示コンセプトづくりです。
なぜかというと、コンセプトが明確でない写真の講評はやりにくいからです。「どういう世界を表現しようとしているのか」がはっきりしていないと、感想や意見は言いにくいです。
つまり、作りたい世界をはじめに言語化しておくようにしたわけです。
とは言え、スタート時点ではっきりと「これが撮りたい!」と決まっている人はほとんどいませんでした。
そのため何回か撮影を実践し、毎月の講評会で作品を見せて、講評者と対話を繰り返していく中で、コンセプトを固めていきました。
講評会
東京INFINITYは、月に1回例会を開きます。通常であれば、中央区内の公民館を会場としてリアルに集まり、会場のテーブルにプリントした写真作品を並べて講評をします。
しかし、『街』の準備期間である2021年はコロナ禍にありました。感染者も増えたり減ったりで、行動制限も出たり緩んだりの繰り返しでした。
そのため、毎月の例会の開催方式は、その都度状況を見て、集まり方を変更しました。まとめると、以下3種類の開催方式を採ったんです。
・フルリモートで全員Zoomで講評
・希望者は会場に集合、会場に来れない人はZoomのハイブリッド講評
・全員会場集合の講評
始めはトラブル続きで苦労しました。
特に会場+Zoomのハイブリッド開催では、会場での声がZoom参加者に聞こえにくかったり、今講評している写真がどれなのかZoom参加者に伝わっていなかったりと、せっかくの講評会が残念なことになっていたんですよね‥。
そんなこんなで、試行錯誤しながらの講評会は2021年の12月まで、6〜7回程度実行しました。
プリント&額装の勉強会
ギャラリーの担当者の方にご協力いただき、プリントする用紙と額装を自分で選べるようになるための勉強会を開催しました。
なぜなら、プリントする用紙と額装を自分で選ぶということは「テーマを伝える」ために、すごく重要なことだからです。使用する紙や額装により写真の印象はぐっと変わります。
しかし、最初から最後まで自分で写真展示を作り上げた経験がないと、「最適なプリントと額装を選ぶ」のは、難しい作業です。
その理由は、
・選べる選択肢が多い
・各選択肢の内容が初心者にはイメージできない
ところにあります。
紙の種類
たとえば、富士フォトギャラリー銀座では選べる紙の種類だけでも以下8種類の選択肢があります。
・グロッシー
・マット
・ラスター
・クリスタル
・MAXIMAグロッシー
・MAXIMAマット
・ディープマット
・ハーネミューレ
でも名前を聞いただけでは、どんな紙なのかよくわからないですよね(笑)
額装の種類
額装にしても以下の選択肢があります。
・レンタルフレームに入れる
・木製パネル
・マットパネル
・フラットプレート
・ゲーターフォーム加工
・ドライマウント
・オーバーマット
・ブックマット
・オーバーマット裏打ち
・バックシート裏打ち加工
額装も名称だけではどんなものかイメージできないですね。
作品のサイズも決めねばなりません。A3か?A2か?A1か?はたまた変形サイズにするのか?
以上のことと真剣に向き合うなら、実際にギャラリーに出向いて、リアルな情報に触れる必要があるとわかってきます。
実物を目で見、手で触り、自分で体感しないと判断できないからです。
というわけで「紙選び・額装選びを体感する」ために、ギャラリーで勉強会を行いました。
段取りを作ってくれた担当実行委員と、ギャラリー担当者の方には本当に感謝しています。何しろ、スケジューリングだけでも一苦労。密にならないよう少人数のグループを作り、複数回に分けて開催したんです。素晴らしいサポートでした。
各メンバーの展示場所の決定
展示する場所については、ギャラリー内の展示に使えるスペースを公平に区切って、公平に各メンバーに割り当てなくてはなりません。
以下の手順で作業を進めました。
・展示に使えるギャラリーの壁の幅・高さ情報をもらう
・柱などのデッドスペースは省く
・使える壁面を人数で割る
上記の方法で1人あたりに使えるスペースの概算を割り出します。ただし、壁面には差があるので完全に均等には分けられません。そこは割り切ります。
公平を期すため、場所の決定には「あみだくじ」を使いました。
展示の上下のラインを揃えるのも大事です!スッキリ見えます。
あみだによって決まった並び順は、見た人に賛否両論の感想を抱かせました。
まあ、でもとにかく今回は、「公平にあみだで決める」方針を貫いたんです。
場所決めの重要性
場所決めは、用紙選びと額装・展示サイズを決めるために必須の情報です。
展示場所の縦横サイズが固まらないと、以下の展示のコアな部分が決められません。
・作品の大きさをどうするか
・作品を何枚展示するか
というわけで、下記の重要なタスクを、同時並行で決めていきました。
・場所決め
・作品のブラッシュアップとセレクト
・展示用に作品を組む
・プリント用紙種類とサイズ、額装を選ぶ
シミュレーション(展示)
自分に割り当てられた展示スペースをどう使うか?これを自分であれこれ試行錯誤するのが「展示シミュレーション」です。
この展示シミュレーションをスムーズに作業するためのExcelファイルを、写真展委員会のメンバーが作成してくれました。
展示シミュレーションファイルは、エクセルのセルと図形貼付機能を活用したものです。エクセルのシートを展示スペースの壁に見立て、そこに仮でペタペタ写真画像を貼って、どんなふうに見えるかをイメージするためのものになります。
こういったExcel作業が得意なメンバーがいてくれて、本当に助かりました。
シミュレーション(料金)
展示に「いくらかかるか?」は、どんな展示にするか決めるときに捨て置けない重要項目です。
めちゃめちゃ好きで使いたいプリント用紙や額装があっても、払えるお金がなかったら形にはできません。
そこで、以下の項目を入力すると、自動的に費用合計を計算してくれる「料金シミュレーター」エクセルファイルを、これまた写真展委員の1人が作ってくれました。
・プリント用紙種類
・用紙サイズ
・枚数
・額装種類
私は「木製パネル」✕「マット用紙」を選びました♡
写真展までの道【後期】展示の輪郭を言語化する時期
写真展まで残り期間が少ない、後期にやったことをお伝えします。
DM作品決め
写真展を開くならDMハガキは必須です。DMは写真展の告知になくてはならないものと言えます。
様々なギャラリー置いてもらい、来訪者に興味を持ってもらうためのツールがDMです。また友人知人に配ったり、郵送したりして、写真展へお誘いします。
DMの第一印象が写真展のイメージをを作ります。DMの出来栄えは、見た人が「行こうかな?」と思ってくれるかどうかに大きな影響を与えます。
したがって、DMの写真選びはとっても大事なんです。
我がクラブの場合は、実行可能な範囲で民主的に選びます。
1.全会員が必ず展示する自分の写真1枚提出
2.顧問が数点ピックアップ
3.会員全員が何段階かで投票
上記のように、5枚→3枚→2枚→1枚と、何段階かに分けて候補を絞り込んでいくんです。
そして出来上がったDMがこちらになります▼
自分の展示のタイトル作成
写真展全体のタイトルは『街』ですが、各個人の展示にもタイトルをつけます。タイトルを手がかりに、お客様は作品を理解しようとしてくれます。
またタイトル次第で作品の印象は変わります。なので作品のタイトル決めはとても重要です。
自分の展示のキャプション作成
キャプションは、タイトルの下に添える短い文章のことです。ぱっと見で理解できるわかりやすい写真ならば、キャプションは必要ないかもしれません。
しかし、説明が必要な作品や言葉によるサポートが必要な作品には、キャプションを添えて見てくれる人の理解を助けた方がいいと思います。
キャプション次第で作品の見え方は変わります。とは言えあれもこれもと詰め込んでも、結局お客さんに読んではもらえず、逆効果です。
発信者が期待するほど、受け手は親切に読み込んではくれないものなのですよ‥。
というわけで、言いたいことはいっぱいあるけれど、短くて効果的なキャプションを書けるようになりたい!と、切に感じました。
ギリギリまで削ぎ落としたいです。
あいさつ文作成
写真展全体のスタート地点に「あいさつ文」というものを出します。個展なら「ステートメント」を掲げる場所ですね。我々はこのギャラリーの入口すぐに掲げる文書を「あいさつ文」と呼んでいます。
・会員一同のあいさつ文
・顧問のあいさつ文
以上、2つの立場からのあいさつ文を作るんです。
あいさつ文はスルーされることも多いのですが、写真展においでになる方には、ぜひ目を通してから、会場を見て回ることをおすすめします。作品理解が深まるはずなんです。
ちなみに、今回のあいさつ文はこちら↓
会員一同のあいさつ文の方は私が代表して書きました。(笑)
プリント依頼
出す写真が確定したら、ギャラリー併設のプリントラボにプリントの発注をします。我々の場合は、記入済みの展示シミュレーションと料金シミュレーションが発注依頼書の代わりです。
しかしプリント依頼を会員個人でバラバラにやってしまうと管理が超タイヘンです。よって写真展委員のギャラリー連絡担当者が代表し全員分をまとめて依頼します。
色校
色校とは、印刷依頼して仕上がったものがイメージ通りかどうか確認する作業です。フォトクラブINFINITYのメンバーは、ふだんは自分が持っているインクジェットプリンタで写真をプリントしています。
しかし富士フォトギャラリーのラボでの印刷は、インクジェットではなく、銀塩プリントです。
プリント方式が異なるので、写真によってはかなり違う印象に仕上がることがあります。特にやわらかいトーンのモノクロプリントはズレが大きいようです。
そのズレをなるべく減らし、できる限り元のイメージに近づけるよう修正指示を出して再プリントするのが「色校」です。
作品によっては完全に一致させるのが難しいものもあります。その場合は色校段階でどこまでのズレを許容するか覚悟を決める、みたいな役割もありますね。
印刷工程で小さなゴミや点がプリントされてしまっている場合も、色校段階で消せますよ。
新会員について
フォトクラブINFINITYは1年更新制です。1年に1回継続の意思を確認して、続けない場合はその年で退会になります。減った人数分の新規会員を募集するルーティーンになっていて、今年は7名の新規会員が入会しました。
INFINITYは結構スパルタなフォトクラブなので、入ったばかりの新規会員にも写真展に出展してもらいます。
1月に入会して4月が写真展ですから、準備期間は3ヶ月しかありません。この短い期間にテーマ『街』に沿った作品を撮影して組み上げるのは、なかなかに大変だっただろうと思います。
設営
設営は、額装まで仕上がった作品を実際に壁面に掲示していく作業です。しかし設営作業が難しいんです‥。
設営作業の基本は、作品展示の水平をキープすること。具体的な作業としては、壁面に釘を打ち、そこに額を掛けるというものになります。
しかし「水平をキープすること」が難しいんですよ。
なので、私達はいつも専門家に設営を依頼しています。フレームマンという写真展設営専門の会社にいつもお願いしているんです。フレームマンの職人さんたちはめちゃめちゃ作業が速いです。
まず全壁面の基準の高さに、1本の赤いひもを貼ります。その後、展示シミュレーションを元に壁に釘を打ち、釘の上に作品を掛けていきます。
職人さんが仮配置した状況を作者が確認し、調整が必要なら微調整の指示出しをします。
たとえば
・作品と作品の左右の間隔
・作品と作品の上下の間隔
・作品の整列
・隣の展示との間隔
みたいなことを、近くで見たり少し離れて見たりして、微調整するんです。
写真は、テーブルや床など下に置いて見るのと、垂直の壁に立てて見るのでは、印象が変わります。
実際に展示するリアル空間で、自分の感覚で展示を確認し、いい悪いを判断することが、表現する者としてとても大事だなと感じました。
会期中の運営
会期中は会員が交代で受付を担当しました。1週間という短い期間で37名のメンバーがいますから、受付当番が回ってきたのは1回だけ。
なので、受付当番以外の日にも今回はなるべく在廊しました。
おかげでたくさんの方と作品についてお話できました!
仲間の写真も講評会でずっと見てきたはずなのに額装して展示すると印象が変わり、新たな発見もあって、毎日が楽しかったです。
撤収
1週間という展示期間は、始まったと思ったらすぐに終わりがきます。本当にあっという間に展示が終了しました。
撤収の作業も設営と同じく専門業者のフレームマンさんにお願いしたのですが、撤収作業も設営に輪をかけて速い速い。(笑)
今回は撤収した作品を自分で持ち帰りました。作品はA3が3点、A2が1点の合計4点だけでしたので、大型のトートバッグがあれば、苦労せずに持ち帰れる大きさの荷物でした。
最後に
以上が、写真展『街』の振り返りまとめです。
自分の覚書と感動の記録なのですが、これから写真展をやろうかなと考えている方の参考にもなれば嬉しいです。それでは、よき写真ライフをお過ごしください。
写真展の基本情報
写真展の基本情報です。
写真展名
キヤノンフォトクラブ東京INFINITY
10周年記念写真展「街」
会期
2022年4月22日(金)~28日(木)
平日10時30分~19時
土・日・祝 11時~17時(最終日14時まで)
会場
富士フォトギャラリー銀座
http://www.prolab-create.jp/gallery/ginza/
アクセス
最寄り駅:
・京橋駅3番出口より徒歩1分
・銀座一丁目駅7番出口より徒歩1分
・有楽町駅京橋口より徒歩5分