あなたは「ファインダー」を使って写真を撮っていますか?
うんうん、背面モニターで構図を作り、タッチでピントを合せれば、サクッと見たまんまに撮れますよね。
この方法は、非常に簡単で手軽です。アクション的に、スマホで撮る写真とも似ているので違和感なく撮れます。
とはいえ、ファインダーを使った方が撮りやすい場面もあるんですよね。そういう場面で、がんばって背面モニターだけで撮ろうとすると結構つらいです。
もし、まだファインダーを使ったことがないようでしたら、ぜひファインダーを使うことも試してみてください。今までやりづらかった場面で格段に楽になりますよ。
この記事はこんな感じの内容です。
- ファインダーを使った方がいい理由
- ファインダーを使うべきシーン
- ファインダー使用時の準備
- ファインダー使用で起こる問題への対処
ファインダーとは?
ファインダーは、形状としては以下の写真のようなものです。
※写真出典:キヤノンEOS Kiss M製品情報https://cweb.canon.jp/eos/lineup/kissm/image/feature-design/evf.jpg
ものすごくざっくり言うと、ファインダーは「今こう写ってるよ」という状態を確認するための『のぞき穴』です。
ファインダーを使うことで、画面周りにフレームができ、作っている構図に集中できるようになります。心を落ち着けて集中して撮りたい時には、ファインダーがそのオペレーションを助けてくれます。
科学的にファインダーがどんな仕組みで成り立っているか知りたい方は、このあたりのサイトに説明があるので、見てみてください。
https://cweb.canon.jp/eos/special/beginner/column6/
https://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/manual/01/01.html
一眼レフの時代は、どう写っているかを自分の目で確認するためには、ファインダーから見るしかありませんでした。その頃にカメラを始めた人は絶対的にファインダーを使っています。
しかし最近のミラーレスカメラの場合は背面で構図が確認できるので、製品にファインダーが付いておらず、別売となっている機種もあります。
例えばキヤノンのミラーレスカメラ、EOS M6、EOS M6 Mark 2ではファインダーは別売です。EOS Mシリーズ用のEVF(電子ビューファインダー)は本体とは別に、2万円前後で販売されています。
別売だからと言って、必要ないということではないんです。その理由は後で説明しますね。
ミラーレスカメラでファインダーを使う理由
ミラーレスカメラでファインダーを使う理由は「画像をしっかりと、はっきりと見るため」です。
理由の1つとして、背面モニターだけでは、画像をしっかりと見ることができないシーンがあります。さてそれはどんなシーンでしょうか?
ミラーレスカメラでファインダーを使うべきシーン
ファインダーを活用すべきシーンとは以下のような場面です。
まぶしすぎて背面モニターがよく見えない
例えば以下のような時ですね。
- 晴天の日中
- 雪原
- 海岸
周囲の光が明るく強く、モニターの明るさよりも強い時、背面モニターはめっちゃ見にくいですよね?
背面モニター側にも明るさ調整の機能がありますが、それでも限度があります。ギラギラの太陽には負けてしまいます。
そんな時に、ファインダーを使うといいんです。
もしあなたがまだファインダーを使ったことがないのでしたら、次回晴れた昼間に撮りに行く時には絶対使ってみてください。
ここからちょっと脱線します。ファインダーの活用法とずれるので、時間がない方は
ココ(ファインダー使用時の注意点)に飛んでください。
脱線、ここまでです。
あ、あと初期の頃のミラーレスカメラのファインダーはユーザーが求めるクオリティが出せず、玄人筋のカメラ愛好者には嫌われていて、それで使わないという人もいました。
しかし2019年、ミラーレス用電子ビューファインダーのクオリティは充分に上がり、口うるさいユーザーを満足させる見え方になっているので安心して使えます。
とにかく、ファインダーは周囲が明るくてまぶしい時には絶対使った方がいいものです。
背面モニターが見にくい時にきっちりと構図を作るためには、ファインダーを使いましょう。
ファインダー使用時の注意点
さて、ファインダーを初めて使う時、使い方の注意事項がありますのでお伝えしますね。
まず『視度調整ダイヤル』でファインダー内の見え方をくっきりさせておきましょう。
ファインダーをのぞくと、構図が見えると同時に、各種の設定の数値や記号が画面内に見えます。オートフォーカスでピントを合わせるためのフォーカスポイントの□なんかも見えます。
こういった撮影に必要な表示を『視度調整ダイヤル』をぐりぐり回して調整し、はっきりと見えるようにするのです。
EOS KiSS Mの場合、視度調整はファインダーの下にあるダイヤルで行います。
以下の使用説明書で確認できますよ。
http://gdlp01.c-wss.com/gds/2/0300029802/01/eoskissm-um-ja.pdf
他のカメラの場合でも、ファインダーの周囲を探せば、小さなツマミ小さなダイヤルのようなものがありますので、それが視度調整用の操作ダイヤルです。
これをやっておかないと、うすぼんやりとしか見えないので、ものすごくストレスがたまります。
ファインダー使用時に発生する問題
ファインダーをいざ使うとなると、使わなかったときには知らなかった数々の問題が発生します。
ファインダーを左右どちらの目で見るか問題
ファインダーは、片方の目で見なくてはなりません。そこで、自分のきき目が左右どちらかなのかが、わかります。
きき目が右ならついてます。きき目が左なら、縦構図の時少しやりづらいかもしれません。なぜなら、左目でファインダーを見ると、カメラで顔がほぼ隠れてしまうからです。
風景や無機物を撮る時は特に問題ありませんが、人を撮る時がちょっと問題です。ファインダーでふさがってない方の目が、モデルの人から見えにくいので、アイコンタクトができないんですよね。
→解決法
人物撮影は、撮る人と撮られる人のコミュニケーション。きき目が左の人は特に、意識して声掛けしたり、時々カメラから顔をはずしてにっこりするなど、密なコミュニケーションを心がけましょう。
ファインダーに当ててない方の目をつぶる問題
なぜか人間は片目でファインダーを見ると、反対側の目を閉じてしまいます。視野がずれないように、無意識の行動だと思います。
ですが、これをやってしまうと、ファインダーの中しか見ることができません。
世界は動き続け変化し続けているので、反対側の目はつぶらずにしっかりと開けて、周囲の状況もぼんやりと視野に入れておきましょう。
最初は違和感があるでしょうが、すぐに慣れます。次に何が起きるか予測して撮ることがいい写真の秘訣です。
ファインダーとメガネの問題
はい、メガネをかけているとファインダーに、直接目元を密着させられません。全くフィットしません。ファインダーと目元、おでこのあたりの角度を調整して自分なりのフィット具合を追求する必要があります。
ファインダー内がよく見えるように自分で調整しても、視野の限界なのか、一発では四隅までしっかりと見ることができず、見切れてしまいます。
四つの隅をよく見るためには、自分で顔を動かして、見える角度を変えてみるしかないようです。しかし、四隅をしっかり見ることはいい写真を撮るためには避けては通れないので、やるしかないですね。
アイカップが顔の脂で汚れる
ファインダーをのぞくと、顔の脂がカメラにくっついてしまいます。女性なら、ファンデーション。カメラが黒いので、ファンデーションの白っぽい肌色が付着すると目立ちます。
まあまあ気になりますが、残念ながら画期的な解決法がありません。「ファンデーションがしっかりと肌に密着してはがれにくいように、粉を多めにはたいておく」とか、汚れてもすぐにふき取れるよう、クリーニング液とクリーニングクロスを常に手元に持っておく」などの対処療法で対応します。
まとめ ファインダーを使うメリットと注意点
ファインダーを使うと、明るくてまぶしい場所でも、写真に写る画面をファインダー内でしっかりと見て撮ることができます。
まとめますね。
- 構図に集中できる
- まぶしい時に見やすくなる
- 左目で見る時
- 反対側の目
- メガネで見る時
- 汚れ
でした。
もし、ファインダーを使ったことがないようでしたら、ぜひ次の撮影ではファインダーを使って撮影することを試してみてください。すごく楽になると思います。