ピントをシビアに合わせたい時は、AF(オートフォーカス)よりも、手動でピントを合わせるマニュアルフォーカスが確実です。
マニュアルフォーカスなんてやったことない!私にできるのかしら?
今までにやったことが1回もないと、心配ですよね!
でも大丈夫。今までにやったことがなくても大丈夫です。ちょっとした手順を理解さえすれば、誰でも簡単に使いこなせます。
手順を守り、落ち着いてマニュアルフォーカスで撮影すれば、ばっちりとピントが来ている写真に仕上がります。老眼でも大丈夫です。ということで、これからやり方を解説しますので、ぜひ最後まで読んで実践してみてください。少し手間がかかりますが、いい写真になります。
マニュアルフォーカスを使った方がいい場合とは
マニュアルフォーカスを使った撮影は、時間をとることができて、ピントを追い込みたい撮影で使うとよいです。具体的には、じっくりと美しい夜景を撮りたい時なんかが、あてはまります。
マニュアルフォーカスを使う理由
マニュアルフォーカスを使う理由は、オートフォーカスよりもピントの精度が上がるからです。スナップや動くものの撮影では難しいですが、動かないものをじっくり撮るなら、マニュアルフォーカスでピントを追い込めます。
5D Mark4には高度なAF(オートフォーカス)機能がついています。しかし、オートフォーカスも万全ではありません。機械を信じてAFで撮影すると、「ここ!」と狙ったポイントからピントをはずすことがあります。なぜならオートフォーカス機能にとって、ピントを合わせづらい被写体もあるからです。コントラストの低い被写体、丸い被写体などは、オートフォーカスが苦手とする被写体です。
またカメラ・レンズには、ピントが微妙に手前側もしくは奥側にずれる「前ピン」「後ピン」現象があります。高度な精密機械であるカメラは、使っていくうちに、いちばん良く整った状態から調整がだんだんとズレて来ることもあります。
前ピン、後ピンが発生していることに撮影終了後に気づくと悲劇です。マニュアルフォーカスを用いて自分の目でピントを確認して撮影すれば、最悪の撮影終了後に前ピン・後ピが発覚する悲劇は防げます。
では、続いて、マニュアルフォーカスの具体的なやり方をご説明します。
ポイント1 三脚を使う
マニュアルフォーカスをするなら、三脚を使ってください。
三脚は必須です。もし三脚が使えない撮影地や、三脚を持っていない時は、何らかの手段でカメラを固定するようにしましょう。例えばかばんの上に乗せる、柵に乗せるなどでもよいです。
手で持つのではなく、置いて固定します。マニュアルフォーカスに初めてチャレンジする場合は手持ちではなく、カメラを固定してから始めましょう。
ポイント2 ライブモニターを使う
ファインダーではなく、ライブモニターを使います。拡大表示して確認するためです。
ポイント3 AFである程度合わせる
カメラを固定しましたら、「ここ!」というポイントの近くで、ひとまずオートフォーカスを使ってピント合せをします。
オートフォーカスで合わせておくことで、ある程度はピントが合って来ます。そこそこピントが合った状態にしておくことで、その後の手動のフォーカス時間が短縮できるわけです。
5D Mark4なら、次の手順でオートフォーカスOKです。
- 1モニター上のピントを合せたい地点をタッチ
- シャッター半押し
全くピントが合っていないところからだと、手動フォーカス時にぐるーっとフォーカスリングを回さねばならないので、時間がかかります。
効率よくマニュアルフォーカスするためには、オートフォーカスである程度合せておきましょう。
ポイント4 マックスの拡大表示にする
拡大ボタンを押して、表示を拡大します。
拡大ボタンは、5D Mark4の場合は
- モニター脇のボタン
- モニター上のタッチボタン
のいずれかで拡大表示が可能です。
拡大ボタンを押すと
- 1倍
- 5倍
- 10倍
と段階的に拡大していきます。
10倍表示まで上げると、こんな感じです。かなり大きくなりますね。
ポイント5 レンズのフォーカスリングを回してピント合せ
拡大を10倍のマックス表示にして、微妙なピント具合も確認できるようにします。
この状態で、レンズのフォーカスモードをAF→MFに変更しフォーカスリングを回して、さらにピントを追い込みます。
いちばんピントが合ってる!と感じるポイントで、フォーカスリング回しを止めれば、ピント合せは完了です。
手順ポイント6 静かにシャッターを押す
ピントが決まったら、シャッターを押した衝撃でカメラ本体が揺れないように、そっとシャッターボタンを押してください。
できれば、以下のいずれかの方法を使って、シャッターショックを避けるとよいです。
- タイマー
- レリーズ
シャッターの衝撃を防ぐためには、レリーズを使って撮影するとよいです。
レリーズを持っていない場合は、タイマー撮影しましょう。タイマー撮影でも、シャッターによる衝撃を回避できます。
タイマーの長さは2秒か10秒から選びましょう。自分の素早さに応じて選びましょう。私はたいてい10秒です。10秒が安心です。
これだけ注意を払って撮影すれば、ブレのない、シャープな写真が撮れるでしょう。
最後に
マニュアルフォーカスでピントを合わせるやり方を、5D Mark4を題材に細かく解説しました。もし、今までにマニュアルフォーカスをしたことがなければ、ぜひ、この記事の解説をもとにチャレンジしてみてくださいね。
夜景撮影、マクロで花撮影といった状況で、ぜひ繊細なマニュアルフォーカスを使ってみてください
上の作例のように、マニュアルフォーカスを使えば遠くの街灯の光条も、先端までにじまず美しく写せますよ!
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