こんにちは。待ち時間があるとその場で文字を探して読み耽る癖がある、本好きのちゃんまり(@sugar_mariko)です。
2021年もいろいろな本を読みました。
これは面白かったし、自信を持って人に紹介できる!
と感じた良本を10冊選びました。以下3つのカテゴリー別にご紹介します。
- 自己啓発/ノウハウ系
- エッセイ系
- 写真・カメラ・アート系
ぜひ興味のあるところからお読みください。それではいってみましょう。
自己啓発/ノウハウ/ビジネス系
まずは、自己啓発系、ノウハウ系、ビジネス系カテゴリから3冊ご紹介します。
おすすめ本その1『ゆるくても続く知の整理術』
作者 | pha |
おすすめしたい人 | ・無理せず自分らしく学びたい人 ・考えることが好きな人 ・めんどくさがりの人 ・知識系、情報系労働者 |
タイトル | ゆるくても続く知の整理術 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
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文筆家のphaさんが実践している知的活動の方法をまとめた本です。
- phaさんって誰?
- phaさんは「京大卒の日本一有名なニート」としてかつて名を馳せた方。会社勤めが合わずに退社、自称ニートになりました。その後はシェアハウス運営やブログ執筆、SNS発信などで収入を得て「がんばらずに、自分に合わないことをせずに身の丈で生きる」を実践してきた言うなれば自由業の先駆者です。口癖は「だるい」「めんどくさい」。
phaさんの文章は、私にはすごく読みやすくて、言っていることもイチイチ腑に落ちる。いつも「めんどくさい」「だるい」っていうのも強く共感できます(笑)。
なかなか1冊の本に書かれた内容のすべてが魅力的ということは少ないのですが、この本は私にとっては、非常に濃くて有益な内容が詰まったものでした。
一例をご紹介しましょう。phaさんはアイデアや考えをまとめるときにノートを使って手書きする派なのですが、そのときに以下のようにサイズの異なる複数種類のノートを用意しておくのだそう。で、やる気に合わせてノートを使い分けています。
- A5→あんまり気分がのらないとき。
- B5→そこそこがんばりたいとき。
- A4→めっちゃ気合が入っているとき。
この実践方法を見て、私は「わーその方法めっちゃワクワクする!!」って感じました。
私もノートを始めとした文房具好きなもんで‥。
で実際にやり方を真似して、SNSアウトプットのアイデアまとめにこのノート術を使ってみたんです。そうしたらあら不思議、行動が進みました。

やる気に満ちていないことがほとんどなので、小さいA5ノートがダントツで高速に減っていきます(笑)
といったように『ゆるくても続く知の整理術』、実践したくなるノウハウ満載のおすすめの1冊です。
おすすめ本その2『後回しにしない技術 』
韓国の大学で心理学を研究している教授が書かれた本です。これすごく良かったです。
「あれもこれも実現したくて、やらなきゃいけないのに、今日もなぜか結局全然進まなかった‥」みたいなことに悩んでいる方に、めちゃくちゃおすすめしたい本!
できなかったのは自分がダメだからだ‥と自己肯定感が下がりがちな人にぜひ読んで欲しいです。できなかった、否やれなかったのは、「技術を知らなかった」ことが理由だとイ・ミンギュ教授が言い切ってくれます!そしてやり切るための「技術」をじゃんじゃん紹介してくれるんです。
その「技術」がどれもこれも「だよね〜」と納得できるものばかり。なぜなら、心理学や経験に基づいて考えられた技術だから。
着手のハードルを下げ、目標から逆算し、プロセスや障害をイメージし、対策を事前準備することで、誰でも達成できるようになるんです。
捨て章なしの超アタリ本でした。
あ、そうそう『後回しにしない技術 』にはAudible(オーディブル)版もあります。オーディブルというのは、本の内容を朗読した音声コンテンツです。Amazonが運営しています。初回の1冊は無料で試せます。目を使って読むより、耳から聞く方が頭に入るわ、というタイプの方にはAudibleおすすめです。
無料で試せるので、合わない場合は30日以内に解約すれば費用もかかりません。ぜひ体験してみてください。
おすすめ本その3『捨てる。引き算する勇気』
作者 | やましたひでこ |
おすすめしたい人 | ・片付けたい人、捨てたい人 ・ビジネスを前に進めたい人 ・目標達成したい人 ・自分軸で生きたい人 |
タイトル | 捨てる。引き算する勇気 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
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BS朝日で「ウチ断捨離しました」というテレビ番組が放送されてまして、私毎週欠かさず見てるんですよ‥。一般家庭にやましたひでこさんが断捨離指導に行き、1ヶ月かけての片付けに密着する番組です。テレビの向こうの人が片付けている姿を見ているだけで、こっちもめっちゃ捨てたり片付けたくなって来る優良番組です(笑)。
番組を見るだけでなく、やましたさんの本も読みたくなって手にとったのが、この「捨てる。」です。
断捨離の本なのに、メンタル面や情報の断捨離についての語りが多く、ビジネスにも活かせるなあ‥と感じてたら、「やましたひでこ初のビジネス本」として企画されたものでありました(笑)。
やましたさんは、何しろ言葉のセンスが素晴らしいんです。書籍内のフレーズを一篇ご紹介します。
私たちが日々インプットしている情報のほとんどには発信者の思惑と言う「知的添加物」がどっさりと盛られているように思われます。
『捨てる。引き算する勇気 著:やましたひでこ』より引用
知的添加物とは、例えばある特定の商品を買わせようとするセールストークだったり特定の目的を持った政治団体などが、自分たちに都合が良い考え方を世間に広めようと仕組んだプロパガンダだったりします。
いずれにしても、不自然な何かしら誇張歪曲された情報で、今や私たちの周りに溢れています。
素晴らしいですね。まさにその通り!と膝を打ちました。
情報の断捨離を進めれば、思考や選択する余地が増えます。空いた時間やリソースは自分が優先したいことに集中できます。自分軸を生きたい人は、読んでみてください。
エッセイ系
つづいて、発信活動や仕事に疲れたあなたのために、息抜きになるエッセイ系の本を4冊ご紹介します。
おすすめ本その4『50歳になりまして』
作者 | 光浦靖子 |
おすすめしたい人 | ・気負わず読んで心をゆるめたい人 ・コロナで傷んでいる人 ・光浦さんが好きな人 ・光浦さんと同世代の人 ・ついつい周囲の空気を読んでしまう人 |
タイトル | 50歳になりまして |
おすすめ度 | ★★★★★ |
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光浦さんの積年の悩みや不安やコンプレックスをさらけ出して赤裸々に語る姿に共感し、吹き出し、癒やされます。自己開示がすごい。とにかくすごい。そしてメタ認知能力。あの場所での自分とは何なのか?なぜあそこにいるのか?何を求められているのか?といった全体の中での自分の役割や見られ方を把握するメタ認知力がすごい。
ささっと書いたエッセイがこんなに面白いなんて、やっぱりテレビ界の第一線で長年芸人やってる人は違うんだなあ、さすがだなあ…と感心させられます。とにかく文章が上手いです。どんどん読んでいけます。
特にコロナを含む様々なアクシデントが重なりホームレスになった光浦さんが、妹家族宅にやむを得ず居候する中での、甥や姪に対する微妙にいたたまれない心理描写が天才的に上手いです。
いいから読んでくれ!
おすすめ本その5『僕の人生には事件が起きない』
作者 | 岩井勇気 |
おすすめしたい人 | ・仕事で脳を酷使して疲れている人 ・頭を使わず読める本を探している人 ・にやにやしたい人 ・あるあるネタが好きな人 |
タイトル | 僕の人生には事件が起きない |
おすすめ度 | ★★★★ |
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岩井勇気さんは、お笑いコンビ「ハライチ」のメンバーの1人です。相方の澤部さんがインパクトがあって目立つため、比較すると強烈な特徴が少ない岩井氏は「じゃない方」扱いされることが多いです。
正直、私も読む前はナメていました。岩井さんの文章力や諸々を。ほんとに勝手なカテゴライズなんですが、「ピアノが弾けるシュール系の芸人」のジャンルがあるなら、断然ふかわりょうのがいいよ‥と思っていたからです。(私はふかわりょうファンですw)
だけど『僕の人生には事件が起きない』を読んだ後は、「ナメててすいませんでした‥!」という気持ちになりました。めっちゃ読みやすくて面白いんですよ。電車の中で読んだらいきなり吹き出してしまう系のヤバい本です。これは売れるわ‥と思いました。
『僕の人生には事件が起きない』が好評だったため、第二弾も出ています。『どうやら僕の日常生活はまちがっている』です。
まだ読んでいないのですが、第二弾も評判よいです。『どうやら僕の日常生活はまちがっている』の一部がこちらから無料で読めます。
『どうやら僕の日常生活はまちがっている』より「ダイエット」
読んでみて面白かったら、ぜひ本も読んでみてください。
おすすめ本その6『結婚の奴』
能町みね子さんって、割と若くして性転換して女性になった方なんです。確か学生のうちに。っていうことは、性についての悩みとか葛藤とかいっぱいあったんだろうなあ‥と勝手に想像しちゃうんですけど、驚くほどサラッと、ふつうなら秘密にしときたいであろう心の内面をじゃんじゃんさらけ出しています。で、その書き方がほんとにさらっと淡々としていて、なおかつ論理的なんです。こういう書き手に今まで出会ったことなかったな、と驚かされました。大自己開示エッセイです。
自分への向き合い方、戦略的SNSの活用‥それも偽装的結婚のための婚活目的での使用など‥いや、大変勉強になりました。
文章の上手さもさることながら、自分の人生への責任のとり方にシビレました。今の法律では、結婚するために必要な条件に「恋愛」を要求してないんですよね。とはいえ社会的には「仕事」「結婚」「恋愛」「出産」「育児」がワンセットで完成形、とされてるから、世の中こんなに生きづらくて無理ゲーになってるわけで。
だったら法律の枠組みを逆手に取ったこういう結婚の活用方法もありだよな、と思うわけです。頭が良くて常識にとらわれない人はすごい。
おすすめ本その7『一度だけの大泉の話 』
『一度だけの大泉の話 』、この本は衝撃的な内容でした。
書いたのは、少女漫画の大作家である萩尾望都先生。私、大好きでした。高校〜大学時代、夢中で読み漁ったものです。
同じく少女漫画の大家である竹宮恵子先生は、萩尾望都先生の先輩的存在。二人は一時は同じ家で暮らすほど密接な関係で、同居する中で新たな作品をじゃんじゃん生み出していました。それほど仲が良かったのに、ある日を境に萩尾望都先生が竹宮先生に会うことは二度となかったという‥その顛末が萩尾先生自身の言葉で語られています。
原因は嫉妬‥と言ってしまえば、それまでなんですけど、当時の2人はまだ20代。自分を振り返ればわかりますが、20代でそんなに自分を完璧に制御できる人なんていないですよね。ましてや感覚や神経を研ぎ澄ます創作系の仕事をしている人たちです。噛み合わないこと、すれ違いもあるでしょう。
ただ1番驚いたことは、描かれているエピソードではなく、萩尾望都先生の書く文章が、巧緻とは程遠いものであることです。むしろ稚拙と言ってもいい。萩尾望都先生の感性は、傷つきやすい少女のままなんだな‥と、その文体が嫌でも語ってきます。自分を守る手段や、戦う武器を持っていない無防備な人。それが1番の衝撃です。
さらに、こちらの↓1冊もあわせて読みたい!
この萩尾先生の本が出る前に、竹宮先生も自伝的な本を出版されています。
『少年の名はジルベール』
実はまだ読んでいないのですが、こちらも必読でしょう。近いうちに読みます。
写真・カメラ・アート系
さて、最後に写真家、写真愛好家、写真クラスターの方向けに、アート系の本を3冊ご紹介します。
おすすめ本その8『13才からのアート思考 』
作者 | 末永 幸歩 |
おすすめしたい人 | ・何らかの創作活動をしている人 ・創作活動に行き詰まりを感じている人 ・ビジネスの未来にアート思考を持ちたい人 ・アートってなんじゃらほい?という人 |
タイトル | 13才からのアート思考 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
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「アート思考」とは何か?がわかる本です。
ジャンルのところにアート解説と書いてしまいましたが、アート思考というものは、アートについての解説とは全く違います。アート思考とは、これまでにない新しい視点を提示すること。すなわち、新しいビジネスを作り出すことと根っこは同じであることが読めば理解できます。
創作活動が好きな人は、ひたすら技術を磨く方向に行きがちで、もっともっとと追い求めますが、それはアートとは違うんです。技術ブラッシュアップ思考は、どちらかというと「花職人」でありたい人の思考です。
え、花職人って何?って思った方は、ぜひ、本書『13才からのアート思考 』をお読みください。アートの概念がガラッと塗り替えられ、新たな気持でクリエイティブ活動に挑めることでしょう。
アートへの敷居が低くなる人、逆に遠くなる人もいるでしょう。ある意味問題作ですが、ぜひ読んでみてほしいです。
おすすめ本その9『カメラじゃなく写真の話をしよう 』
作者 | 嵐田 大志 |
おすすめしたい人 | ・写真を趣味とする人 ・もう自分は初心者じゃないかなと思う写真好きの人 |
タイトル | カメラじゃなく写真の話をしよう |
おすすめ度 | ★★★★★ |
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いいカメラがあればいい写真が撮れる、と思っている人にぜひ手にとって欲しい本です。その考え方は、『カメラじゃなく写真の話をしよう 』の最初のページで否定されます。
「じゃあどうやっていい写真を撮ればいいの?」と不安に思った方に、1冊かけて、様々な実践法や知識や考え方を指南してくれます。非常に役立ちます。
また作者撮影の作品が満載なのですが、個人的に好きなテイストの写真で、それも高評価の理由です。どんな作風かと言うと、画面の中の線を生かしたシンプルな写真です。作り込んでなくて色合いはフィルム調。アメリカのニューカラーの作家に影響を受けたそうです。とお伝えすれば写真に詳しい方はおわかりいただけるでしょう。
いずれにせよ、以下のような悩みがある方に、ぜひ手にとって欲しい本1 冊です。
・最近撮るものがマンネリ気味‥
・写真活動に行き詰まりを感じている‥
・何をテーマにしたらいいかわからない‥
・最新のカメラを買ったけど上達したと思えない‥
おすすめ本その10『新写真論 スマホと顔 (ゲンロン叢書) 』
作者 | 大山顕 |
おすすめしたい人 | ・写真についての新しい考え方を知りたい人 ・写真やカメラの未来を考察したい人 |
タイトル | 新写真論 スマホと顔 (ゲンロン叢書) |
おすすめ度 | ★★★★ |
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この本は、ひょっとすると、カメラ好きの人にとっては不愉快な本かも知れません。しかしスマホとSNSが普及したことで決定的に変わった写真の意味を、ていねいに考察していくスタイルには一読の価値があります。私たちはもう、この環境からは逃げられません。
人間の自然な感情や欲求に基づくとそもそも写真とは何なんだ?ということが、2020年の視点で語られます。写真表現や消費のされ方を語るにあたり、その時点での歴史、科学技術、政治、社会情勢、マーケットの形を無視することはできません。
提示されたカメラ・写真・社会に対する考察や新しい視点には、モヤモヤざわざわする内容も含まれています。
でもノスタルジーに耽ることなく、ドラスティックに現象からロジカルに考察していくスタイルは小気味よいです。私は意外と論理的なので、『新写真論 スマホと顔 (ゲンロン叢書) 』は、大変興味深く読みました。
若干文章が固くて読みづらいので、そこはマイナス1です。また文字量が多いので、読書が苦手な方にはおすすめしません。でも新しい視点、写真とはなんぞや?といった探究心をお持ちの方にはぜひ挑戦していただきたい本です。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。ちゃんまりが2021年に読んだ本の中で面白かったものを10作選んでご紹介しました。
こうして振り返ってみると小説系がないですね。2021年は小説をあまり読んでいませんでした。2022年はどんな本に出会えるのでしょう。またいい本見つけたらご紹介しますね。それでは今後ともどうぞよろしくおねがいします。